彼は、前もっての予約者のみのバンガローをオーナーに交渉して、私の為に用意してくれました。
そのオーナーとは友達でこのリゾートの建物を作る手伝いをしていたそうで、かなり広い敷地内のことを知り尽くしていました。
『私のバンガローはここ』と指指したのは、なんと私のバンガローの隣でした。
彼に接近できる事を心のどこかで期待していたのに、いざここまで近いと耳まで赤くなってしまい、確実に私の一目ぼれがばれてしまった様に思いました。
しかし、彼は冷静に『私が知っている特別な場所に行こう』と言い出し、自然と手を引いてくれました。少し崖になっているところを降りると、『プライベートビーチ』と行って、幅6m位のビーチで左脇が大きな岩、右が窪みのある低い崖の周りからは一切見えないプライベートビーチがありました。
ものすごく感動です。
なんてスマートなんだろう。
今までの彼(日本人でした)には悪いが、ドイツ人の彼はやる事なす事が自然で、女性の行動や気持ちまでサポートしてくれているのです。
嫌味なく、こんな事をしてくれるなんてこの場所も2人も、きれいなビーチも空も映画のワンシーンの様で静かに舞い上がってしまいます。
次に手を引かれ右側の崖の窪みに案内してくれました。
丁度、2人が座れるサイズで足を外側に投げ出す形で座りました。
この場所が一番好きだと言う彼は、私の方を見るのを避けているのわかりました。
きっと、私と同じ気持ちなんだと思い、とてつもなく恋しい気持ちになりました。